loading logo

Store

iiie

Who

儀間 建太

帰ってきたくなる、僕らの「イエ」。

*
*
担当者名儀間 建太
住所大阪市中央区西心斎橋2-9-32アローホテルB1F
電話番号06-6224-0609
大阪メトロ最寄駅心斎橋・なんば駅 徒歩5分
最寄駅
営業時間平日 16:00〜23:00
土曜 14:00〜23:00
日祝 14:00〜22:00
比較的空いている時間帯

なんば駅から徒歩5分、アメ村のど真ん中でじわじわとその名を響かせ始めているボトルショップがあるらしい。計300種にも及ぶクラフトビールを扱う『iiie』は、愛はズボーンの儀間さんがマネージャーを務め、みんなの「帰ってきたくなるような家」を掲げて2023年2月にオープン。

メインはビアホールでありながら、スペースはギャラリーやライブ、ワークショップなど用途自由。フレキシブルなスタイルで新しい大阪を発信する“表現活動の場所”としてこの町に浸透している。

訪れればクラフトビールに対する概念を覆してくれるのはもちろん、人生観にも大きな影響を与える?iiieとは一体どんな場所なんだろう。

iiie立ち上げのお話を聞かせてください。

「iiieの前身は今と同じようにギャラリーやDJイベントを開催したり、コワーキングスペースとして利用もできるカフェでした。僕は当時20代でそこに遊びに行ってたのですが、そこにくる常連さんたちが30代前半で、その人たちに遊びや仕事を教えてもらっていたんです。10年後にその場所が無くなり、僕もその人たちと同じぐらいの年代になった時1自分でこの場所をマネージャーとしてプロデュースに携わり今のiiieとしてスタートさせました。」

アメ村に店舗を構えられていますが、儀間さんの思うアメ村の魅力とは?

「『誰かに合わせなくていいところ』だと思っています。最先端なもの、オールドなものとかそういった流行りがなくて、常にみんなマイノリティーで自分の好きなものをただ突き詰めてやっている人が多い。だからこそあまり隣を見なくていいし、オリジナルがいっぱい生まれやすいところが好きですね。」

これといったアトラクションも特にないですし、エンタメ要素もあるっちゃありますけど、『アメ村に何しに来ようか?』が最初に来るんじゃないんかなと思うんです。

例えば、食べ歩きでも茶をしばくにしても、服屋さんもギャラリーもいっぱいあるし、意外と良いボーリング場もあったりするんですけど、『遊び』の用途と場所があり過ぎて、アメ村ってどこから手をつければいいんだろうって迷われる方は多いと思うんです。そんなときこそぜひiiieに来てください。アメ村の遊び方や訪れる「きっかけ」づくりを教えますんで!」

クラフトビールを扱い始めたのはなぜですか?

「オーナーがクラフトビールのお店にしたいというが初めなんですけど、『クラフトビールの体系』って音楽と共通している部分が多くて。

レーベルがあって、そこにバンドがいて、新しい曲を作ってそれをレコード屋さんに流通させてお店で流してもらう。その音楽の在り方は、クラフトビールの個々のブルワリーで新しいことに挑戦しつつ自分たちの味を追求して、世にリリースして酒屋さんが買う、といった流通形態の点で同じなんです。

缶ビール一つとっても、デザインや売り方、いわゆるブランディングに至るまで国やブルワリー単位で違うんですよね。プロダクトによってこだわりや開発者の挑戦といったものが顕著に表れているところがクラフトビールならではの良さですね。

空間づくりにもかなりこだわられているようにお見受けします。iiieのコンセプトはどんなものなのでしょうか?

「iiieは、『イーエ』と読み、『いい家』を文字っています。英語表記ではgoodhouseなんですけど、

みんなが『ただいま』『おかえり』と交わし合えるようなアットホームな空間を意識しています。アーティスト側もライブなどを観に来るお客さん側も友達と喋る時のようにリラックスできる状態で、表現活動をしたり音楽を聴けたりお酒を飲めたりっていうのが、僕たちの目指したい姿ですね。

店の手前にビアホール、奥にライブや個展などを開催するスペースを設けた構造なんですけど、目的は奥にあるんだけどその途中にクラフトビールが並んでいたら、一回挑戦してみようかなとか、というふうにクラフトビールの入口が開けていく、といった流れが生み出せたら最高ですね。それで好きになってくれたらいいし、違うお店にもいくようになってくれても嬉しい。」

平日はビールを買いに来られる方が多いのでしょうか?

「そうですね。うちは角打ちの形態と同じなのでテイクアウトで来られる方も多いです。観光客やビジネスで大阪に来る人が今は増えているので、寝る前にホテルで飲む方だったり、アメ村って歩くだけで、結構いろんな発見がある場所なんで、飲み歩きされたい方だったりに需要がありますね。生ビールもテイクアウト用に対応しています。

意外にスタッフもクラフトビールが初めての人ばかりで、最初一緒にテイスティングしながら味を勉強してきているから、まずどうやってクラフトビールを選んでいけばいいのかわからないというところをみんな等しく経験しているんですよ。どんなものを頼んでいいのか迷われたら、同じ目線で考えられるので気軽に聞いてみてください。

儀間さんがiiieを創っていく上で大事にされていることはありますか?

「『文化の回転』ですね。めっちゃ意識しています(笑)。

若い世代のスタッフも入ってきているんですけど、その子たちにもっと表現や自分の作品を載せられる場や機会をこっちから声をかけて提供してあげる、ということでそれを体現していますね。これから表現活動をしていきたいと思っていても、まずどこで何から?と思うだろうし、場所を借りるにもコストはかかるので、そういった子たちにほぼフリーでここを貸すという形でバックアップしていますね。

それは、僕自身もそうやってお世話になった人たちにしてもらったからというのがあって。自分では何も出来へんことをおもろいやん。って認めてくれて、一緒になって形になるよう後押ししてくれたから、次の世代に返したいと思ってこの場所をやろうと決めたのもあるんです。

その意味だとなんだろう、できるだけ“いろんな人といろんなことを回転させていく”というのもiiieの軸かもしれません。実際、僕たちはビールの醸造(brew)に掛けた『brewing people crossing beer』というテーマを掲げていて。ビールを交わしながら色んなきっかけや多様なカルチャーを混ぜ合わせていくことで『人を発酵させていく』ことができたらおもろいよなって思いでやっています。」

黒田征太郎さんのアトリエ兼ギャラリー『KAKIBA』で偶然出会い、儀間さんが声を掛けたことで繋がった現スタッフの大地さんにもインタビュー。京都のデザイン系の大学に通いながらも、大阪特有の“エネルギー”に魅せられて表現活動をする傍らiiieで働くことを決めたと言う。『色んな人見て色んな働き方見た方が、今すぐ決めつけるよりも将来の自分にとって良い選択ができるんじゃないかなって思って大阪へ出てきました。京都とパワーが全然違いますね。活気っていうのかな。大阪の方だからこそ持ち得る力強さも刺激になるし、普段絶対出会えないような幅広い世代の人たちとの交流も楽しくて、毎日いろんなことを吸収させてもらってます!』

aeruosakaを見て来られる方へ!

「知らない街に降りて、知らない道に行くっていろんな発見や新しい出会いがつながってくるので、知らん道ブギウギでアメ村にやってきてください。」

iiieでクラフトビールをテイクアウトしたら、近くでたこ焼きなんか買ってみたりして、三角公園でクラフトビール飲みながら夜を更す….この”good house”を起点に、新しいアメ村の嗜み方のいろはを提案していきたいと語る儀間さん。クラフトビール開拓デビューをしてみたい、いい音楽、いいアートに触れてみたい。ツレとチルな時間を過ごしたい。目的様々な人たちがグッドフィーリングなひとときを求めてこの「家」に集い、ひとつになる。iiieは人と人同士を繋ぎ包み込んでくれる、この町のサードプレイスなのだ。