loading logo

Store

関係案内所「なかつもり」

Who

mariko

人も街もUPCYCLE

なかつもりスタンプ
*
*
担当者名山田摩利子
住所大阪市北区中津3-17-5UPCYCLE中津荘103号室
電話番号070-1823-0313
大阪メトロ最寄駅中津駅 徒歩5分
最寄駅中津駅
営業時間ランチ 11:30~15:00
カフェ 14:00~17:00
酒場  18:00~22:00

それぞれの営業日は、インスタグラムの「今月の営業日」欄で確認ください。
比較的空いている時間帯

中津といえばまずはココ。どんな目的でも、どんな人でもここに来れば中津を知れる。観光だけでなく、ご縁や関係案内、まちのお店や魅力の紹介の他、ランチ、カフェ、中津で醸造したクラフトビールが飲めるなどの人々の交流の場をつくっておられる「関係案内所なかつもり」。

今回は、ここのオーナーで中津のまちで様々な活動もしておられる山田さんにお話を聞いてきました。

「関係案内所なかつもり」は、UPCYCLE(アップサイクル)中津荘という建物の中にありますが、“アップサイクル”ってあまり馴染みがない言葉だったんですけれども、どういったものなんでしょうか?

上記の写真は、スカイダイビングをされていた方が処分しようとしたパラシュートですが、ユニフォームのメーカーがウィンドブレーカの試作品としてつくったものです。このように、捨てられるものにアイディアや技術を活かして新しい価値を生み出すことを『アップサイクル』といいます。

私は2020年ごろ、大量生産‧大量消費の時代の中でこのように古い物が活かされるアップサイクルを知り、この文化は素敵だなと思っていました。その時、この建物の持ち主である中津の地主さんが、築65年の集合アパートの立て壊しも含めてのリノベーションを検討されていて、まちの相談窓口をしている私の元にこられました。そこで、建物を改修するだけではなく、まちに新しい文化発信と人の集まる場をつくることを提案させてもらったところ採用いただき、建物の名前が「UPCYCLE中津荘」になりました。

なるほど。とすると、山田さんのお店もアップサイクルの考えがもとになっているのでしょうか。

私が運営する関係案内所は、「人もまちもアップサイクル」がテーマです。
そのテーマにした理由は、アップサイクルの考え方はモノづくりだけでなく、人間関係やまちづくりにも活かせるのではないかと考えたからです。
というのも現在、まちの自治組織である町会は加入者が激減し、都会では約10~30%程度となっています。このままだと減少傾向に歯止めがかけられず、災害時や有事の時に多くの人が困難で危険な状態になると予測しています。


そこで、町会加入未加入に限らず、まちの人が日常的に交流できる場があれば、自分らしいライフスタイルにあったつながりを見つけることができますし、おせっかいを焼くような繋げ役がいてくれたら、自分から無理してつながろうとしなくても自然とつながれたりして、いざという時にも必要な人と人のつながる関係づくりができるのではないかと考え、予防的福祉やウェルビーイングを軸にした関係案内所をつくりました。


また関係案内所が案内に留まることなく、地域メディアとして地域の様々な情報を新しい住民や企業の方にも届けることができたら、「まずはここに聞きにいけばまちの様子を知ることができて安心」という気持ちが生まれる拠点になるのではないかと思いました。


私は今後、このテーマや価値観を持つ関係案内所に共感をしてくれる仲間を募り、もっといろんな地域で広げていきたいし、中津で地域のロールモデルを作りたいと思っています。

山田さんがこのお店をやられているうえで大切にしている事やモットーや行動指針などはありますか?

私のモットーは、「笑顔とウェルビーイング(幸せ)」です。
出身は高石市で、現在創業100年以上となる酒屋の孫で育った環境が原点にあると思います。お店で、たまたま隣同士になった関係の人たちが自然と会話が始まったり、仕事や年齢の壁を越えたつながりで誰かが誰かの役に立ったりと、人と人が交流することでまちで支え合うシーンをたくさんみてきました。最後はみんな笑って帰っていくお客様の姿を子どもながらに見続けてきた環境、それが私の目指す関係案内所の姿なのかもしれませんね。

行動指針は、小さいところから始めることですかね。もちろん大きな目標を立ててから進めますが、目標に向かってコツコツと小さい所から行動していくことで、ローリスク・ローリタ-ンですが、長い目で見て振り返ると、結果リターンが蓄積されていくので最初は小さくてもいいという考えを大切にしています。

そうなんですね。この活動を中津で行っている理由っていうのはあるんでしょうか?

今、中津に住んでます。そして、目の前が子供が通う小学校の通学路だったんです。今では子供たちも中学、高校生となっていますので通学路は異なっていますが、地域でお母さんが働いていたら、子供たちに何かあった時はすぐに駆け付けることも立ち寄れることもできるからこの場所でお店を構えることにしました。私が幼少期に過ごした環境と同じです。

なるほど。関係案内所なかつもりは、山田さんの幼いころからの環境と人柄があってのお店なんですね。ところで現在、まちの相談の窓口のお仕事もされているとのことですが、どういうお気持ちからその仕事を始められたのでしょうか。

2016年にうめきた2期暫定利用事業の募集をしたところから始まります。そのことがきっかけとなり、会社員で復職しようと思っていた私の考えは大きく変わり、都会のコミュニティづくりを軸にした地域活動を始めました。

うめきた2期暫定利用事業では、国家プロジェクトのまちの開発に市民の声も届けたいという市民共創のイベントをしました。その後2019年までの3年間は、ビールの原材料になるホップを栽培し、当時は珍しかった出来立てのフレッシュホップでクラフトビールをつくる活動で、みどりを通したまちの仲間をつくってきました。

そしてその活動を地域の会長のところへ報告にいった際、会長から「コミュニティやまちづくりの活動に加えて、住民の困っている人たちの現状を知り課題を解決する福祉という分野を知っておいた方が街の開発を考えるうえで役立つこともあるのではないか」というアドバイスをいただき、その後、まちの相談の窓口の仕事をすることになったんです。

今では、開発側とまちの住民や企業のつなぎ役となり、まちの未来に関わる人たちが交流できる場所として関係案内所を活用しています。

最後に「aeru」プロジェクトで来られるお客様に一言お願いします!

中津は最近、チャレンジングなまちのイメージがこれまで以上に強くなってきたと感じています。それは新しいお店が増え、人の交流できる場所が増えてきたからだと思います。なので、こんな人と出会ってみたい、こんなことをやってみたいという思いをお持ちの方はぜひここにも来ていただければご希望を聞いて案内させていただきます。もちろん、今は具体的なイメージがない方でも、ランチを食べながら、コーヒー飲みながら”自分はこう生きたい””こんな自分になりたい”という気持ちを少しずつでもいいので身近な誰かと共有してみてください。きっと今よりもっと自分の未来の姿が具体的に見えて、ワクワクしてくると思います。

山田さんと、UPCYCLE 中津荘に入居されている皆さんから、建物全体が人の明るさと幸せに満たされているのを感じました。中津の人も中津以外の人もここに来ればみんなが受け入れてもらえる、そんな暖かい場所でした。

ぜひここにきて新しいつながりを作ってみてはいかがでしょうか。