担当者名 | 米田孝大 |
住所 | 大阪市天王寺区堂ヶ芝1-11-16 |
電話番号 | 電話なし |
大阪メトロ最寄駅 | 鶴橋駅 徒歩12分 |
最寄駅 | 環状線桃谷駅 徒歩2分 |
営業時間 | 9:00~18:00 |
比較的空いている時間帯 | 月〜金 12:00前後 |
観光客で賑わい栄える鶴橋から少しそれた、閑静な桃谷にある『ROOT COFFEE』さん。
べレー帽に丸眼鏡、そして立派な髭。まさに私たちがイメージするような「コーヒー店 店主」の米田さん。店を構成する要素すべてから徹底したこだわりが伺えますが、いったいどのようなものなのでしょうか。
なぜコーヒー店のオーナーになろうと思ったのですか?
「実は僕、元々コーヒーが大嫌いだったんですよ(笑)。独特な渋みと『苦っ』っていうあの感じが。でも、初めてスペシャルティーコーヒーを飲んだとき、フルーティーな酸味と甘味があって『これなら美味しいんだな。』と思えた出会いが始まりでした。そこからはもう、カフェを巡り倒しコーヒーにハマっていきました。
当時歴史の教師を目指して大学に通ってたんですけど、『どうしてもバリスタの専門学校に行かせてほしい。』と親に頼みこみ、その後喫茶店で修行して独立しました。」
進路変更への決断には勇気がいったのでは?
「いや、それ以上にその出会いが衝撃で。やっぱりどうしても自分で店をやりたい、という思いが抑えきれなかったですね。」
「コーヒー店の店主」というと、黙々とコーヒーを淹れ、話しかけにくそうな方が多いというイメージを抱くのではないでしょうか。
米田さんも例に漏れず、“いかにも”コーヒー店の店主、という印象で緊張してしまいそう。しかし、実際は真逆でむしろお客さんと積極的にコミュニケーションをとっていきたいのだとか。
正直、米田さんって寡黙な方なのかなと思っていました。
「基本的には自分からお客さまに話しかけにいくかなあ。『コーヒーおいしかったですか?』とか『今日はどこから来たんですか?」とか。やっぱり、せっかく来てくれたんだし『来てよかったな』という時間にしてほしいですね。
極端な話、『コーヒーはあんまりだけど、あいつが淹れるんなら飲みに行こうかな。』というふうに、“自分だからこそ”店にまた訪れてくれるというのが理想ですね。」
コーヒーや焼き菓子だけなく、米田さんとのおしゃべりをたのしめるのもROOT COFFEEを訪れたい理由の一つ。看板メニューのティラミス誕生裏話も、ぜひとも聞いてみてほしい。
スペシャルティコーヒーへのこだわりとは?
「生産から手元に届くまで、携わる人の顔や管理がちゃんと見えて、かつ80点以上の高い基準値をクリアしたものだけをスペシャルティコーヒーといいます。コーヒーが苦手な人でも楽しめるものを提供したかったので、スペシャルティコーヒーしか置いていません。」
ROOT COFFEEさんのスペシャルティコーヒーは飲みやすい?
「人によって「飲みやすいコーヒー」の定義はちがうけど…僕自身も苦手だったので、コーヒーに抵抗がある人向けに癖や酸味を少なくして作っています。
僕は常に、うちのブラックコーヒーが一番美味しくて飲みやすいっていう自信をもちながら提供しています。だから、シロップやミルクはつけないんです。申し訳ないんですけど、ブラックコーヒーが苦手な方でも、つけてくださいって頼まれてもお断りしています。とにかく、まず一度飲んでみてほしい。」
どんな思いで『ROOT COFFEE』をつくり、何を意識してお店をしているのですか?
「いかにも『店!』と主張が強いような空間より、家のようなぬくもりや安心感のある店にしたかったんです。無機質で少しつめたい感じのあるコンクリートではなくて、白や木を中心とした、素朴でナチュラルな内装を意識しました。
シンプルさの中にぬくもりが感じられるウッド調の店内や外観は、落ち着いた桃谷の地によく馴染み、訪れる人たちを穏やかに迎え入れてくれます。
aeru手帖を持って訪れる方にひとこと
「コーヒーは本当に好みなので、好きなものを飲んでもらえればいいなと思うんです。そして、お店に来たら選んだコーヒーでゆったりしてもらいながら、一緒におしゃべりできたらいいなあと。この空間や時間の流れ方に共感していただければ嬉しいです。」
ゆっくりと流れる時間の中、米田さんのこだわりがぎゅっと詰まったコーヒーをお供に、扉から差し込む木漏れ日をぼんやりと眺めてみたり、手帳に思い出を記したりと、自分だけのひとときを見つけて過ごしてみてください。