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Coffee books gallery iTohen

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AJI

見るだけじゃない、そうだんできるギャラリー

iToHenスタンプ
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担当者名鯵坂兼充
住所大阪市北区本庄西2−14-18 富士ビル1階
電話番号06-6292-2812
大阪メトロ最寄駅天神橋筋六丁目駅 徒歩5分
最寄駅天神橋筋六丁目駅
営業時間土・日・月 11:00〜18:00
比較的空いている時間帯

天神橋筋六丁目を降りて徒歩5分。ゆったりとした空気が流れる本庄の街を楽しんでいると、現れる白い建物に「iTohen」の文字。おいしそうなコーヒーの香りを漂わせる空間に足を踏み入れると、本やギャラリーが目に入ります。
カフェ、本屋、ギャラリーが融合した空間は、訪れた人々それぞれの楽しみ方ができます。今回は、そんな「Coffee books gallery iTohen」さんにお話を聞きました。

お店を始めた経緯を教えてください。

美術の専門学校でデザインを勉強していた流れでアートに興味を持ち始め、専門学校で講師をしていました。クリエイターが東京ではなく、大阪にいながら活躍できる社会にできないのかと思っていたのですが、それを自分でやってしまおうと考えたのがきっかけです。

私は出身が九州なんですけれども、ちょっと行くと畜産や農産物があり、非常に豊かな土地なのに反して、文化がないんです。鹿児島では知りえなかったものが関西では学べ、アートの奥行きと広さを感じました。自分の生活の中で活用できる知識や人生で役立ったものも多かったんです。それをお店を使って広めたいという思いがあります。

なるほど。ちなみに、美術学校の卒業生が作品を表現する場って普通はどんな所なんですか?

皆さんあまりギャラリーにはいかれないと思うんですが、不思議と美術館っていきますよね。こういう街中の絵を展示する場所って、同時代を生きている人々がほとんどです。むしろ見に来る人と年齢が近いんですよ。また、今は美術館でもスマホOKなので、絵ではなくスマホを見ていたり、黒山の人だかりを見ていたりするんです。

そういった思いを実現する場として、現在のようなカフェ併設の形になったのにはどういった意図があるのでしょうか。

実はそれは簡単な話で、カフェ・本屋・ギャラリーという頻度がそれぞれ違うものを同じ空間に置くことでギャラリーへ来ることへのハードルを下げようという意図があります。そうすることでギャラリーへカフェに来るようにふらっと来ていただけるようにしています。

店内の構造にも想いがあって、奥にギャラリー、手前にカフェを設置することで、だんだん利用頻度が低いものを奥に配置しています。ギャラリーはカフェやキッチンの方からは見えづらくなっており、アートに没入しやすい空間を作っています。また、ギャラリーのフロアはわざと一段高くしており、アートに対して人々が抱くハードルを表しているんです。

そうなんですね!お店の設計にまでこだわりが詰まっているんですね。

”itohen”という店名を聞いたときに珍しいなと感じたのですが、店名にはどういった思いやこだわりが込められているのでしょうか?

元々法人活動をしていて、”スカイ”という名前だったんです。”スカイ”っていう名前よりさらに憶えてもらいやすい名前にしようと思いました。よく店舗名の相談を受けるんですが、そういった経験を活かすのであれば、ん?と思う方がいいと思い、”スカイ”からしりとりで、”itohen”という名前にして、”ん”でしりとりを終わらせました。

また、これは後付けになるのですが、糸偏の右側に”会”を入れると絵になるし、吉を入れると”結”になるというように、入れるものによって意味合いが変わってくるんです。

なるほど!お店の雰囲気や存在にマッチした名前になっているんですね!

これまでは作家さんにもお客さんにも開かれたお店を目指されてきたということですが、今後はどういったお店を目指されているのでしょうか。

最近はあまり雑談する場所がないんですよね。また、SNSの普及に伴って、人と会って会話をするという機会も減ってきています。

アートをコミュニケーションツールとして人と人とがつながる場所でありながら、作家さんの活躍の場としても活用できるようになればと思います。

ちなみにお店の前にベンチが沢山並んでいるのも何か理由があるんでしょうか?

アジアって結構道端をコミュニケーションの場としている人が多いんです。大阪もそうで、おじいちゃん、おばあちゃんが道端で座られている方がいらっしゃることがあります。そういった人を見て、椅子があった方がいいのではないかと思い、並べています。

そうだったんですね!そこからまた新たにコミュニケーションが発生することもあるかもしれないですね。

最後に、今回aeruプロジェクトで来店されるお客様に一言お願いします!

駅からやや歩くんですけれども、ウォーキングのつもりでいつも行かない街に足を踏み入れていただくと、せわしない時間から解放されると思うんです。そんな必要を感じた方にぜひ来てほしいです。